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珍道中!? 韓国旅行
  さて、トップを飾るお話は、私の初めての海外、韓国旅行での出来事です。

今考えれば、初めての海外だというのに、添乗員も現地ガイドもつかないツアーで行った、というのも、ちと無謀だったかな、とも思ったのですが、それだけに楽しめたことも多かったです。

韓国くらいなら(今はどうかわからんが・・)行ってしまえばなんとかなるものですよ。但し、日本語が通じるところは少ないんですが

 

<旅行記>
 
時は、春もようやく近づこうとしている3月のとある日のことである。

私は、卒業旅行と称して異国の地・韓国の風に身を任せていた。こちらへ来て、今日で2日目。
ようやく、こちらの雰囲気にも慣れてきたところであるが、いかんせん言葉が通じない。やはりハングル文字くらいは覚えてくるんだった、と今更後悔している。

と言うのも、実は今、私は釜山発の夜行列車で早朝のソウル駅へ降り立ったところなのであるが、実に腹が減っているのである。
せめて、ファーストフード店でもあれば、カタコトの英語とボディーランゲージで何とでもなるのであるが、この時間に開いているのは、駅そばのようなお店だけ。
日本語も英語も通じそうになく、夜が明けるまではただただ駅周辺をぶらつくしか手だてはなかった。

ソウル駅前にそびえたつ南大門もひととおり眺め、駅周辺を散策するのにも飽きた頃、私はいつしか駅のコンコースへと戻ってきていた。

と、そこへ現地人とおぼしき婆さまが私に近寄って来て、何やら朝鮮語で話しながらガムを私に差し出しはじめた。思わず、私は受け取りそうになってしまったのだが、何が何やらさっぱりわからない。

「???」という顔をしていると、突然「ああ、日本から来たの?」と、その婆さまから、きれいな日本語が発せられた。

さすがにこれには、いきなりだったことでもあり、ドギモをかなり抜かれてしまった。考えてみれば、この年代の韓国人が日本語を知っているのは、歴史上の経緯から当たり前のことなのだが、実際まのあたりにすると、さすがに驚愕の色を隠せない。(実際、知っていても話したがらない人も多い)

それで、よくよく話を聞いてみると、この婆さまは要するに物売りで、このガムを買って欲しい、ということだった。せっかく現地の人とコミュニケーションがとれたことでもあるし、買ってあげようと思ったのは言うまでもない。

ところが、値段を聞いてみると何と市価の3倍の価格を言い渡されてしまった。(それでも、日本円で100円くらいなのであるが)
そこで、「高いよ〜! これ、お店じゃもっと安く売ってたよ!」と、早速値切り交渉に入ってみるも、
「そお? 高い?(笑) でも、仕入れ値が高いんでね〜」と譲る気配を見せない。

しょうがないなあ、と思いつつも、ここまで来たら後には引けない。かといって、日本人だからといって、ボラれて終わるのも癪に障る。などと思っていると、あるひとつのアイデアが思い浮かんだ。

「わかりました。このガム買うから、こちらの頼みも聞いて下さい。今、私とってもお腹が空いているんですよ。でも、お店じゃ言葉が通じないから、一緒に来てくれませんか?」通訳料込みの値段と考えれば、100円は安すぎるくらいである。
すると、婆さまはにっこりとして言った。「お腹空いたか、そりゃいけない。おいでおいで!」と、あっさりとOKしてくれ、さきほどの駅そば屋に案内してくれた。(もちろん、その間にガムの代金はちゃっかり徴収された)
「何がいい、寿司? うどん? あ、今うどんは切らしてるって。」こうして、婆さまを介しての注文は成立し、何でもいいから麺類が食べたい、と所望すると、辛しみそがのったニュウメンのようなものが供された。こうして、めでたく私の空腹は満たされたのであった。

ちなみに、その価格は2000ウォン(約300円)。日本と値段がちっとも変わらないなぁ、と思っていたのだが、後で婆さまが、その店へ行って何やら交渉していたところを見ると、2000ウォンの中のいくらかは婆さまの懐に入ったのかしらん、とも勘ぐってしまった。それにしたって、大した被害ではないが。

店を出ると、にわかにソウル駅には朝の活気が溢れ始めていた。
今日も一日は長い。景福宮に国立博物館、そして南山公園・・・行きたいスポットは目白押しである。きっと、今日はいい日になるな。何となくだが、私はそう予感しつつ、このソウル駅を後にしていた。
 


▲南大門



▲セマウル号

 

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